meg merryの本棚から(10)奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール
読書の秋には、想いのこもったラブレターをとっておきの本に添えて贈りましょう!
気になる本があったら、ぜひぜひ贈りものに、または2人でシェアして楽しんでいただきたいです♡
そんな、ラブレター専門店「meg merry」からのご提案をブログ連載しています。
今回の本は、現在映画化されて話題の漫画
「奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール」です♡
映画館へ行って映画を見る、のは2時間くらい他のことをせず、
その映画の世界に集中して過ごせるのが魅力ですよね。
だけど、見たい映画があっても他にもやりたいことがたくさん…!
ということが個人的にはとても多く、
宣伝を目にしては「観たい!」と思っても、
思うだけで結局映画館にはあんまり行けていないです。
日々苦渋の決断ばかりです。暮らしって選択の連続。つらい。
この「民生ボーイ狂わせガール」も主演の妻夫木さんと水原希子ちゃん(大好き!)が
テレビ番組の中で宣伝をしていたり、映画の予告もキラキラで鮮やかな、
楽しそうな画に魅力を感じていたので、とっても見てみたいと思っていました。
でも新しいレターセット作りたいなーとか積ん読が山のようにあるんだよなーとか…
失礼なのですが、わたしの中での「民生ボーイ狂わせガール」の優先順位はどんどん下がっていってしまいました…
- - - - - - - - - -
吉祥寺のパルコブックセンターでは現在、「民生ボーイ狂わせガール」の特設展示が行われていて、
関連書籍やコラボグッズの販売、映画の場面カットのパネル展示が行われています。
そこで原作本が販売されていることを発見、
本なら少しずつ読めるしいいかな(※このとき積ん読が山のようにあることは忘れています)(あるある…)、
あっ 原作はマンガなんだー、マンガ最近全然読んでないなー、
この厚さなら40分くらいで読めるかなー、買う! お昼食べたあとの時間に読も!
このようにして、「民生ボーイ狂わせガール」の優先順位が急上昇、
お昼に買ったサンドイッチ、新しいレターセットづくりに次いで、
わたしの中の優先順位・3位となったのでした。
日常にある「形を変えることで、受け入れてもらう」ことの例です。
- - - - - - - - - - -
先にも書いたように、水原希子ちゃんのカワイイ笑顔や、
全体的にキラキラした予告編が印象的だったので
楽しい恋愛のお話なんだろうなーと勝手に想像していました。
でも、結果的には思っていたような楽しさはありませんでした。
- - - - - - - - - - -
ネタバレなのですが、映画では水原希子ちゃん演じる「あかり」が
「相手の求める自分を作る・演じることができる」ガールだということがわかり、
あかりに狂わされている男たちの醜い争いが起こります。
だけどあかり本人は「私は私のもの」ときっぱり言い放ちます。
なぜ、狂わせる男たちの争いが「醜い」のか。
なぜ、「私は私のもの」というセリフが気持ちいいのか。
結論から言おうと思いますが、
男たちが本質的にあかりのことを考えず「勝手に狂っている」だけだと思ったからです。
三人の男が出てきて、それぞれ愚かなことが描かれています。
それに対してあかりが、自ら簡潔なセリフで争いを止めるシーンが気持ち良かったのです。
- - - - - - - - - - -
「相手に合わせて自分を変える」こと…
物語のテーマや設定に取り上げられることが多いですが、
いつも「なにが問題なんだろう?」と思ってしまいます。
この物語では勝手に狂わされている男たちを書くため
そんな設定がされているのだと思いますが、
わたし個人は、たとえば職場なら
「上司やお客さんには敬語をまちがえないように使う」とか、
「新しく入ってきた人が、年下だったりしたら優しい口調で丁寧に
特に気をつけて、お仕事を教える」こととあまり変わりがないように思っています。
冒頭の「形を変えることで、受け入れてもらう」話題とも、あまり変わりがありません。
- - - - - - - - - - -
人はみんな、それぞれに過ごしてきた人生が違うから、すべてを知ることは難しいです。
出会った人の本質が自分が思っていたことと違ったからといって、
それを悲しく思ったり、ましてや怒ったり批判するのはとても無駄なことだと思います。
だから本当の自分を知ってほしいとか、相手のすべてを知りたいと思ったときには、
素直に伝えるとか、伝えてもらったことを受け入れる気持ちを持つことが大事なんじゃないかな。
コミュニケーション能力の話になったときに、伝える側の問題が取りただされがちですが
本当は受ける側の力だって大切だと、わたしは考えています。
主人公のコーロキだって、そういうふうにできたらよかったのかなあ。
そういうふうにできるのが、器の大きい「奥田民生」的なボーイの形なのかなあ。
物語を閉じると、冒頭で編集長が言った
「言いがかりでブレるような雑誌づくり、我々はしていない」
「どっちが信念もってやってるか、焦らずに大きな答えを出そうよ!」
というセリフが改めて響きます。
- - - - - - - - - - -
たった40分くらいで読んだマンガですが、人と人のあり方に関して、深く考えちゃいました。
この本を大切な人に贈るなら「話題の作品をマンガで気軽に♪」でいいと思うんです。
だけど、もしかすると、今回わたしがこうして話したように、
お互いの姿を改めて見つめるきっかけに発展してしまうかもしれないです…
マンガだからといってあなどれませんね。
でも、マンガひとつにも、考えを持てる人の方が、人生豊かに過ごせるんじゃないかな。
- - - - - - - - - - -
今日の本は、素直な気持ちが綴れそうな「ホワイトレター」を添えて贈ります!
今日は特別長いブログになっちゃいました。お付き合いいただいた方、ありがとうございました♡
minneのギャラリーです♡ ぜひご覧ください!
0コメント