meg merryの本棚から(7)空が分裂する/最果タヒ
読書の秋には、想いのこもったラブレターをとっておきの本に添えて贈りましょう!
気になる本があったら、ぜひぜひ贈りものに、または2人でシェアして楽しんでいただきたいです♡
そんな、ラブレター専門店「meg merry」からのご提案をブログ連載しています。
今回の本は、「気鋭の詩人」と呼ばれ多方面から注目を浴びる最果タヒさんの詩集「空が分裂する」です。
"詩集"をもとにした映画が「夜空はいつでも最高密度の青色だ」が公開されるなど、詩人としては異例の注目の浴び方をされています。
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詩集は、自分で買ったことがありませんでした。
最果タヒさんが話題になっていることを知ったときは、
失礼ながら、その文章量の少なさからさっと立ち読みしてしまうこともありました…
今回ご紹介する「空が分裂する」は文庫版ですので値段的にも買いやすいですし、
はじめての最果タヒ・はじめての詩集として求めやすいです。
詩ひとつひとつと、様々なイラストレーターや漫画家の方のコラボがあることもあり
興味深く、はじめて購入させていただきました。
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普段小説をよく読むという方にとっては、読みづらさや、
その詩の背景の分かりにくさにとまどいを感じることもあるかもしれません。
一見わかりにくいものを、わかったようにして「ステキ!」と言うことを嫌いな人もいると思います。
正直わたしもそう、難解なようであるものをわからないままに好き、と言うことに抵抗があります。
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だけど最果さんの特徴である息継ぎがないような文章にまかせて、
勢いづけてページをめくり続け、
読み終わった後には不思議な「誰かの言葉が染み込んでくる」…
読書時間ならではの体験が、小説より色濃く感じられました。
結果、「振り返ってみれば『やあ!』というタイトルの詩が好きだけど、
よくわかんなかったけど、今日はまだわかんなくてもいいかな」
という感想でした。今日はまだ。そのうち。
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日常の中で言い表せない感情が起こったとき、最果さんの詩を思い出して、
こういう意味だったのねとわかるときがあるかもと思いました。
「わかる」「わからない」でなく「そのうちわかるかも」。
そんな期待を感じられるのが、詩集の楽しみかもしれません。
小説よりもあいまいな、長く続く時間を、詩集を通して共有してみてはいかがでしょうか。
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今日のメッセージカードは、白い紙に白いインクで印刷した「活版印刷のホワイトレター」。
あいまいで繊細な印刷は、この本の雰囲気とよく似ているかもしれません。
minneのギャラリーページも、ぜひご覧ください♡
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